iDeCo(イデコ)ってこんなもの
まずは、簡単に説明を試みます。
iDeCoとは、自分で運用するかわりに超お得な個人年金です。
うーん、素晴らしく簡潔。
自分のお金と自分の意思で、毎月一定金額投資信託や債券など様々な商品から選んで運用します。
運用って言っても売買のタイミングを自分で決めるだけで、買ったらほとんど放置ですw
小難しくなりましたが国民年金や厚生年金、はたまた保険会社なども、預かったお金をこうやって運用して増やしてみなさんに分配しています。
その運用を自分でやってねってものです。
商品はある程度選別されていてその中から選べばいいだけですから、そんなに難しいものではないですよ。俺もやってるくらいですから。
政府は老後に自助努力(全部じゃなく一部は自分で備えよの意)が必要と言っていますから、やらない人は少しつらい老後になるかもしれません。
(前出の発言で怒ってる人もいますが、今の年金制度ができた当初から年金だけで生活できる時代はなかったですけどね)
自分で老後資金なんとかしてね、でもお得な制度は用意するよっていうメッセージでもあるわけですね。
では細かい説明へ。
メリット
まず一つ目、掛け金は全額控除。
はい最強~、マジ最強~。
え、よく意味が分からないですか?
会社員でもフリーターでも年末調整してる人で生命保険とか入ってる人は、年末調整の時に記入してると思いますが
あれと同じで、払った分が全額控除適用です。
例えば掛け金が月23,000円の場合×12か月=276,000円が全額控除です。
税金が276,000円安くなると思った方は大変残念ですが、そういう意味ではありません。
簡単にいうと、もらった給料のうち276,000円分には税金かけませんよ~ってやつです。
年収300万円の人でも年に40,000円以上は節税になり、年収が高ければ高いほど節税効果があります。
40,000円×25年=100万円
節税効果だけで100万円得するのデカすぎませんか?
俺的にはこれだけでやる理由になりますね。
続いて二つ目のメリットは、運用益非課税。
はい、また税金関係だし、漢字です。
これは何かというと、投資信託などを100万円分買って、それが120万円になったとするじゃないですか。
普通だと利益分の20万円に所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%の合計20.315%税金がかかって、40,630円引かれちゃいます。1,200,000円が1,159,370円です。
消費税10%でもヒーヒーの僕らはこのすごさがよくわかるはずです。
iDeCoなら、120万円になったら120万円そのままもらえちゃいます。
そういう制度です。
ある意味、このお得さを理解できない層には浸透しないとも思いますね。
運用額と運用益によりますが、こちらも数十万円から100万円前後お得になるのではないでしょうか。

そして三つ目のメリットは、受け取り時の控除。
実はこれ、デメリットとなる人もいます。
それは、それなりに退職金の出る人です。
受け取り時に所得として課税されるのですが、お金の受け取り方によって(一括受取か分割受取か)「退職所得控除」or「公的年金等控除」が適用されます。
控除からあぶれるくらい退職金があると、その恩恵も薄れてしまいます。
日本社会の流れ的には終身雇用がなくなり退職金は廃止傾向、転職するとリセットされてしまうことから、これについてはあまり心配しなくても良いように思います。
デメリット
良いことばかり書きましたが、何事にも良い面と悪い面があります。
一番大きいデメリットは、60歳になるまで引き出せないことでしょうか。
年金なので当然といえば当然です。
むしろ意志の弱い人や我慢ができず使ってしまうタイプの人にはメリットでさえあると思いますが。
iDeCoをやらない理由でこれを一番に挙げ、何か急にお金が必要になった時が心配・・・
という方もいますが、本当にもしもの時は(障害を負った時や死亡した時などよほどの事)障害給付金や死亡一時金のように保険のような感じで受け取れます。
デメリット二つ目は、iDeCo専用口座の開設・維持に手数料がかかる。
開設手数料は2,829円が多いかな。(これは証券会社ではなく国民年金基金連合会への支払い)
維持手数料は月に最安で171円、月500円以上かかる金融機関もあるので、絶対に最安のところで開設しましょう。
俺が使っているのはSBI証券です。
楽天を使ってる人は楽天証券でもいいでしょう。
月171円×12か月×25年運用=51,300円かかる計算ですが、まぁ節税分で余裕のカバーができますから良しとしましょう。
手数料かかるならやーめたって考え方の人もいるとは思いますが、単純に節税100万円-手数料5万と考えれば答えは一つだなぁと思います。
そして手数料に関しては、まぁ天下り機関国民年金基金連合会の人件費もあるのでしょうがないとは思いますね。
ちなみに俺は拠出を2か月に一回、46,000円ずつにすることで手数料を半分にするという裏技を使っていますが、運用結果に良いほうにも悪いほうにも影響があるかもしれません。(しっかりとした計算もできないし、未来はどうなるか誰にもわからないので、過去の運用結果で比べるしかない)
運用シミュレーション
掛け金上限は職業や企業年金のあるなしで変わります。
公務員 月額1万2000円
会社員(企業年金あり) 月額1万2000円・2万円
会社員(企業年金なし) 月額2万3000円
専業主婦(夫) 月額2万3000円
自営業 月額6万8000円
(法改正で上限が一部変わるかも)
俺は会社員(企業年金なし)なので 月額2万3000円で積み立ててます。
シミュレーションは↓




アメリカの株式指数S&P500の利回りが年平均7%とか言われてますから、まぁ5%も無理な数字ではないと思いますね。
実際3%でもいいやという気持ちで運用(といっても放置)していますが。
図を見てもらえればわかりますが、イメージは「雪だるま」です。
よくこの例えがでてきますが、本当にしっくりきます。
拠出額は雪だるまを作りはじめるときの玉です。
転がす距離(運用期間)が長ければ長いほど大きくなりますよね?
そして月々もどんどん拠出していけば、玉もどんどん大きくなる。
そんなイメージです。運用収益に運用収益がのる、複利というものです。
これは借金の利息にも適用されるので注意してくださいね(笑)
元バンドマンの場合は

↑基本的に拠出し続けているので、大きな暴落がない限りは右肩上がりのようなグラフになります。
2020年3月のコロナショックではさすがに下落してますね。
でも暴落は安く買えるチャンスなので、まだ未来がある者にとってはある意味嬉しい側面もあります。

↑こちらで拠出金と、資産額(拠出額+運用損益)の動きがわかります。
私は2か月に一回46,000円の拠出(23,000円×2)にしているので、青い折れ線グラフで動きがわかりますね。

↑こちらはiDeCo内のアセットアロケーション(資産配分)
俺と同じSBI証券だと同じグラフを表示できます。
基本的に20年や30年運用していけば運用益が増えていくので、後で暴落して基準額の下落があっても元本割れはしにくくなっています。(もちろん下落規模や運用益による)
まとめ
運用期間は長ければ長いほど有利なので、できるだけ早く始めましょう。
口座を開いておかないといざ暴落時に買うことさえできませんからね。
資金については、いざという時どうしよう・・・と考えるより、老後のためと決めたお金で運用したほうが良いと思います。
今は株式市場が好調で資産が伸びてはいますが、今が高いか安いかは誰にもわかりません。
過去をみれば現状と比べての判断はできますが未来が過去と同じとは限らないし、将来からみて今がどうなのかは未来人でなければ判断ができないからです。
なのでこれに関しては何も考えずにドルコスト平均法で買っていくのが一番です。
そんなに我慢してお金を貯めてまで、今きつい思いをしたくない!と考える方もいるでしょうが、これは老いた自分への仕送りです。
かわいい自分のためにやりましょう。
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